一行書評

様々な本のエッセンスを、ずばり一行でまとめています。

赤を身につけるとなぜもてるのか?

一行書評

【男でも女でも、とりあえず赤を味方につけろ!】

 

「もて指南」のような軽い題名ですが、著者はイスラエルのテルアビブ大学の心理学の教授。
内容は、数々の実験で理論が裏付けられた、まっとうな心理学の本です。

でも、題名と同じく、中身も面白い!

女性の場合、赤を身につけると、性的魅力が増して見えるそうです。
男性の場合は、支配性を増大させるとか。
そのことを意識してか否か、アメリカの政治家って、赤いネクタイのイメージが強いですよね。
そういえば、「◯◯レンジャー」シリーズのリーダーといえば、必ずレッド!
子供の頃は、男のくせになんで赤なんだろう?と思っていたのですが、支配性の色なんですね。

こんな感じで、赤(色)、温度、手触り、重さ、光などなど、私たちが5感で感じる
感覚と真理との意外な繋がりを、紹介しています。

興味深かったのが、「温度」の項。

「温かい人」「冷たい人」などと表現したり、孤独を「冷たい」とイメージしたりしますが、
実際に物理的に温かかったり冷たかったりという感覚は、対人関係の評価に影響するのだそうです。

例えば、コーヒーのカップをもたせた後、その人物の評価をさせると、
ホットコーヒーのカップを持った人はその人を温かい人と評価し、
アイスコーヒーのカップを持った人はその人を冷たい人と評価したそうです。

逆もまた真なり、で、孤独を感じる人は、周囲が暖かくても、体感温度が冷たいのだとか。

そういえば、職場でうつを患って休職している人がいるのですが、休み始める直前、
暑い事務所でも上着を着て仕事をしていました。。。

 

二行書評 〜もう1行付け加えるなら〜
マクドナルドの咎】

映画『スーパーサイズ・ミー』では、1日に3回・30日間、マクドナルドの
ファストフードだけを食べ続けたらどうなるか?を監督であるモーガン・スパーロック
自ら実践したドキュメンタリーです。

30日後、体重は11kg、体脂肪率は7%増加した上、躁うつ、性欲減退、肝臓の炎症を
発症という、予想を上回る衝撃の結果となりました。

こうした健康上の害は、マクドナルドをはじめとするファストフードを食べなければ
影響はありませんが、実は、ファストフードの悪影響は、ロゴを見るだけで生じるのだそうです。

「時間割引率」という言葉をご存知でしょうか?

将来のお金の価値がいまならいくらなのか、将来の価値を現在に換算するときに
用いる率(レート)のことを「時間割引率」といいます。

例えば、
「1年後に1万1000円もらうのと、いま1万円もらうのと、どちらを選ぶか」
と聞かれて、今すぐもらう方を選ぶ人は、時間割引率が高い人です。

時間割引率が高い人は、将来のリスクを過小評価します。
例えば、禁煙が体にいいことは誰もが知っていますが、時間割引率が高い人は、
今、身体に異常がないからとタバコを吸い続け、将来病気になる確率が高くなってしまう
傾向にあります。

お金を今すぐもらえるか、後で割り増しされたお金をもらうか選ぶ実験では、
ファストフードを連想させるもの(ロゴなど)を見せるだけで被験者たちは、
時間割引率の高い行動、今すぐお金を欲しがったそうです。

経済的なことで時間割引率が高い行動とは、今あるお金を全て使ってしまい、
貯蓄や投資をしない、ということです。
ファストフードのロゴを見るだけで、こうした悪い影響を及ぼすとは、
恐ろしいことだと思います。